WOOD九州の木材
福岡県八女市に工房がある隈本木工所が使用している、さまざまな種類の木材は、すべて九州産です。
どこで伐採されたのかわかり、薬剤など危険な物質などが検出されないような、安心して加工できる木だと確信したものを仕入れたいから、私たちの目が届く九州産の木材を使用しています。
そして、もう一つ、われわれ隈本木工所が九州産の木を使う理由があります。
それは、九州の森を守っていくためです。
「博多こま」「八女こま」など木製のこま製造から始まり、120年にわたって、木のおもちゃづくりを仕事としてきた隈本木工所は、地元八女を中心とする九州の木材があったからこそ今も続けてこられました。
しかし、今、安価な輸入材に押され、林業が衰退。
それに伴い、九州の山々は荒れ始めています。
木が売れないから、森には伐採適齢期の木がたくさん放置されています。
すると、森が木でぎゅうぎゅう詰めになり、栄養のもとである日光が行き渡らず、森全体が弱ってきます。
森を健全な状態に保つためには適度に伐採し、新たに植林していくことが必要です。
そのためには、木を購入する人たちがいなければなりません。
これまで、隈本木工所を支えてくれた九州の木材に恩返しするために、九州の森を守っていくために、われわれは九州産だけを使い続ける決意をしました。
私たち隈本木工所が地元八女産のヒノキを「食べれるつみ木」などのおもちゃに使うことで、八女の森林が元気になり、少しでも国内の木のこと、森のことに関心を持ってくれる方が増えることを願っています。
ケヤキは、日本を代表する高級建築材(日本家屋)で床柱や床板に使われています。
乾燥するのに時間がかかりますが、耐久性に優れた木材です。
時間が経つにつれ、手入れをするだけで光沢が出てきます。
香りが強くムシも付きにくいです。
九州のミズキは、心材の部分に赤みが多いです。
隈本コマでは、清潔感を出すために白い部分使っていますが、材料入手にとても苦労をする木材です。
研磨にも時間がかかります。
カエデは、マクロ加工に最適な材料です。
目がつまり硬く色合いもそろい、研磨もしやすいものです。
今後隈本コマではケン玉などの強度が必要なものに多用することを考えています。
ヒノキは、抗菌効果もあり、水に強い材料なので口にくわえるおもちゃに向いています。
また、柔らかくて軽いので赤ちゃんの小さな手でもしっかりと握れます。
つみきなど、両手に持って叩くと高い音がします。
しかし、柔らかいので加工にとても苦労をする木材です。